岸辺のAlbum

teenstの日記

Google Latitude或いはGPSトラッキングについて

Google Latitudeというイカしたアプリがあって,僕はなかなかのヘビーユーザである.
共有している人も増えてきてなかなか面白い.特に夏休みはみんながいろいろなところにいてよかった.
大学にいるとき,誰が大学にいるか知れると一緒に食事に行くために連絡を簡単に取れるし,
大学にずっと居ない人にはどうしたんだろ,って心配したり,外に連れ出したりできる.
市内に出てる人には個人的にメッセージを送って,買い物を頼んだこともあった気がする.
「今,何してる」なんて情報はTwitterで相手が送信したいときに受信できるけど,
それでも相手が本格的に忙しい時やTwitterをすることを忘れている時とかは,
こっちから見に行って相手の状況が見れて便利.
2011年現在,「今,何してる」なんてのは,気になる女の娘に送るメッセージであって,仲の良い友人に送るメッセージではない.

気をつけていることとして,
自分と行動を共にしている人には,僕の居場所は僕の友人などが知ろうと思えば知れる状態にあるから,
僕と一緒にいることを知っていると,芋づる式にあなたの居場所も僕と一緒にいる限りわかってしまうかもしれないよということを伝えたほうが良い時は伝える.
また僕の居場所は,許可している相手だけでなく,その相手の"背後にいる人"にもバレてしまう可能性があるということ.

もちろん僕に許可をくれた相手の位置情報も僕は取得できる状態にあるため,むやみに僕の背後にいる人に公開しないように努めるし,その話題は(Twitterなどの)他のWebサービスには流さないようにしている.

基本的には,自己防衛の世界なので,マズい時は機能を切るなどの対応を取るように務めているし,僕と共有している人にはできれば求めたい.

プライバシーレベルの危険性の問題で言えば男女は関係ない気もするが,身体能力などの差,それに伴う社会的な環境みたいなの差はあると思う.最悪な話だけれど,もし僕が誰でもいいから強盗に入れと言われたら,非力な人を選ぶと思う.*1
ただ,ストーカーは男女問わずあるし,まぁその辺は難しそうな話だから,男女構わず気を遣うべきところは気を使ったほうがよいと思った.


こういうアプリケーションを気持ち悪いという人がいて,なるほど確かに気持ち悪いという気持ちも理解はできる.
ただ,僕はこれを気持ち悪いからという感情レベルで拒絶することは,情報の学生として誠実ではないなぁと感じている.

昔は,写真は恐るべき存在だったみたいな話を聞いたことがある.カメラに撮られると魂が吸い取られるという嘘のような話.
しかしわざわざ肖像画を書いてもらうわけにもいかないし何枚も何枚も書いてもらうのはしんどい.
結局今では誰でもがカメラやカメラ機能付き携帯電話を持っているし,有名人などには相手の了承も得ずにレンズを向ける人も多い.


例えば私の母は「どこでも連絡が取れる状態が嫌だ」と言って,長い間携帯電話を持っていなかった.
今では携帯電話を持っていて,何かあるとすぐに電話してくる.僕の都合はどうでもよさそうだ.

昔は拒絶されていたものでも今では便利だという理由で,多くの人が利用するものは多いと思う.
Latitudeもそういうものである気がするから,僕は周りの人に教えている.


確かに,上司に常に監視されて仕事するのは,なんというかディストピアっぽいけれど,
そこまでいかないにしても,仲間同士で気が合えば使える今の状態は少し牧歌的で良い感じだと想っている.

*1:僕は非力だが