岸辺のAlbum

teenstの日記

恋はいつも幻のように

いろんな選択肢があったと思うんですよ.実際.

今日*1なんかも,留学生たちと話してたけど,どうしても片言の英語ですよ.
その時は必死だけどさ,あとで思い返してみれば,あぁ言えばよかったとか,こういう言い方があったよなとか,思うわけ.
もしかしたら必死で英語を使えるように勉強しながら,食らいついていた進路もあったかもしれないなと思う.


「会社に入ってから英語は頑張りました」と30代の男性が言う.とある外資系企業の就職面接.
情報を扱うとはいえ,今のところからすると他分野.
隣に座る別の面接官が「確かに彼が実例ですよ,入ってからでなんとでもなる」と言っていた.


その同僚の人との面接が一番おもしろかった.わくわくした.僕の考えをきちんとキャッチアップして返してくれる.
賢い人はここにいたんだ.頭のキレる人はこういう人なんだ.そういう気持ちになった.
一緒に働いたら,上司だったら僕は大変だろうけれど,楽しいだろうな.そんなことを考えながら地下鉄の改札を通ったと思う.車内でもにやけてたくらいで.
自分の面接で話してきたことがきちんと繋がって伝わったことは初めてだったし,
そのことを「あなたの経験は繋がってるんですよね」と言ってくれたことが,愉快だった.

距離感が近すぎて,それでも適切だった.

「ここできちんと説明しないと,他の会社に行かれますよ」
彼はそう言ってくれた.買いかぶりすぎだけど,きちんと説明してもらえた.
自分をそこまで実績の伴わない,紙や口頭の評価とはいえここまで言ってもらえたのは,
大学に入ってからでも数えるほどしかなったから,正直嬉しかった体験だった.

メンタリングの技術だった気もする.
話を引き出すテクニックだったと言われればそれまでかもしれないけれど,
それでも一番よい面接の思い出として残っている.

それでも僕は情報系に未練があった.
興味のある分野ではあったけれど,今の人達の考え方の中で生きるのが面白いと思ったから,
別の分野に頑張っていく気にはならなかった.
そういう気持ちも伝わったのかもしれない.最後の最後のすり合わせの段階で断られた*2

いろんな選択肢があったと思うんですよ,実際ね.
もちろん自分で口に出して選んだ場合もあれば,結果的に選択肢が枝刈りされた場合もあるけれど.

(ノートはここで終わっている)

*1:注:これを書いてたのは学生時代

*2:と偉そうに書いてるけど,今思うと実力不足だった