岸辺のAlbum

teenstの日記

新婦に告ぐ.または「ティーンズを結婚式に呼んではいけない」

新幹線で関西まで.
こだまに乗って行く.グリーン車に9000円で乗れる,安い.
東海道新幹線開業50周年記念 「こだま☆楽旅(らくたび)IC早特」
新横浜京都間がだいたいのぞみが2時間程度なのに対して,こだまは3時間半.
車両もN700の可能性はがくんと低くなるけど,ぜんぜんありだなぁと思う.
ぷらっとこだまが有名だけど,値段も安くグリーン車に乗れる分,優位性がある.


グリーン車とはいえ,こだまなのでお手拭きも車内販売もないので,
横浜駅外のコンビニでいろいろ買ったりして乗り込む.
人とも話してたけど,関西関東を一年に1度でも往復するならEXカード作ったほうがいいというのは思う.目的地に近いというのと,EX-ICカードだと自由度が高いというのが新幹線の良さだなぁ.
新幹線の車内は,睡眠時間だったり読書だったり.


京都に到着.観光客が無茶苦茶多い.
個人的には秋の時期はあまり京都に通ってなかったので,
京都駅周辺に特に感慨深いものもない.
駅前のビルについてる縦長の電光掲示板と京都タワー.京都に来たという感じがする.


鴨川沿いを歩く.懐かしい通り.
通りがかりに思い出の地に訪れる.
途中,外国人に道を尋ねられるので答える.

ふと鴨川沿いを歩きながら,これから執り行われる式で「幸せになってね」と言うのだろうか,俺は.という気になって,
俺が友人の幸せを祈るのはなんだかおかしいと思い,ついつい苦笑いしてしまう.
「そういうことを言うキャラじゃない」と言われそう.


四条大橋をわたって,鴨川の河川敷を歩く.
こういう自由さは,例えば江戸川や多摩川では見れないよなぁと思う.
間違いなく京都の良い風景だと思う.


式場に到着.
先日マナーだのなんだの書いたけど,
観察した限りでは全員が全員マナー講座通りというわけでもなかったので,なんだったんだという気になる.
皆さん,全員が袱紗に包んでるわけでもなかったし,
ネクタイの色は白・銀じゃない人もある程度いたし,
鞄だって普通のかばんやリュックを持っていた人が多かったわけで,
何じゃそりゃという気になってしまったのだった.

印象的だったのは,
非日本人の方もいらして,どうもご祝儀の包み方みたいなのが,うまくできていなかったようなので,
付け焼き刃の知識だけれど,いろいろと手ほどきをする場面があった.
例えば,自分の名前をご祝儀袋に書いてないとかは問題になりそうな気もするけど,
それ以外はどうでもいいよなぁと心底思った.*1
たいして情報伝達手段もないくせに,そのくせ日本人以外にも求める世の中,間違ってる気がした*2し,
自分ができない人に対して批判的になるのも,気をつけないと行けないなと強く思った.
自分自身が,今回に関してはうまくやりすぎちゃった面もあるので,余計に気になってしまっていたので,
最悪不寛容なことをいいはじめてもおかしくなかった.自分が勝手に代理人にならないようにしなければならない.
ただ,考えなきゃいけないことがたくさんある場面で「マナーです」と教えられたら,それに従えばいいので,
考えなきゃいけないことがたくさんある人にとっては,仕事が楽になるという面もあるのかもしれないなぁと思ったりもした.
不幸があった場合とかだったら気にせず進めれるとかもありそう.

マナーの話,実は具体的な敵がいない問題だと思っていて,
敵になりうるのは,口うるさい老人とマナー講座の先生くらいなのだろうと思う.
本質的には「正しい日本語の話」と一緒なのかも.


早く着すぎてしまっていたので,くつろぎながら読書をしていた.
お久しぶりの人たちにご挨拶を.
参加者のテーブル,僕以外はみなさん役付だったようで,
一番楽しめる立場でも申し訳ねぇって言ってた気がする.

友人と某革命家の話をする.結構不穏な感じだった.
ただ今僕と某氏が接触するといろいろとまずい気がするので,
ともかく生きててよかった,くらいでとどめておこう(だから紹介しなくていいです).


結婚式.
牧師と紹介されてたので,プロテスタントか.というくらいの知識しかない.
なんというか儀式だなぁ.興味深く参加させていただいた.


披露宴.
ここで新郎新婦にご挨拶.飯が美味かった.
偉い人の話もうなずける内容,いい人達に恵まれてるなと思う.
お調子者の親戚のおじさんの立場って実は重要だなぁと思ったりした.


新郎新婦は飯が食えない.マジだったのか.

上司のスピーチ,自分の上司がその立場で立ってくれてる姿が想像できないので,まだまだ遠い.
まぁ式で隣に座ってる人自体,想像すらできないってのがあるが.


新郎新婦の友人として参加してるけど,
気持ち的には新婦の友人だった.
新婦のお母様に挨拶出来たのが良かった.感謝を伝える.


立場の違う老若男女へのストーリーの伝達手段としての動画,
すごく入り込んでしまった.あれくらいのクオリティで仕事しないとという気にさせられた.
プレゼンテーションの参考になったので,また動画みたい*3

新郎や親族の立場からすると,新婦のウエディングドレス姿というのは間違いなく感動するというのは想像に難くないが,
一友人の僕からすると,普段から女性らしい人なので,あまり感動もなく拍子抜けとなってしまう(ひどい).
彼女は非常に女性らしい人なのだけれど,(彼女も今回そう言ってたけど)僕は今まで女性として扱っていなくて,
それでも僕の乙女性があるから,女友達としての付き合いをしていたという感じ.
今回の式で,俺の知らない女性的な彼女の一面を発見して,「見違えた!」という感じになれば面白かったんだけれど,
「すごいなぁ,ついに結婚してしまったんだなぁ」という気持ち以上はなかったのが正直なところである.
どうもこっ恥ずかしかったのはあったのかもなぁ.
でも,やたらいいなぁと言ってたので,影響はかなりあったみたい.

一次会で出たお酒,どんどん注がれていったので,
気にすることなく飲んでたら結構いい感じで酔ってしまった.


二次会は歓談とゲームという感じ.
ただ,もはや使い物にならなかったし,嫌な酔い方をして,場を壊してしまうのを恐れたので,
後ろのほうで座ってずっと水を飲んでいたのだった.


すると二次会参加の後輩がやってきたので,
春先に聞けなかった話を聞く.
後輩,いわゆる美人なのですごく苦労してる感じがある.
一見してみえる外見やその振る舞いと,中身にかなりの違いがあるみたいで大変そう.こじらせてる.
しかも結構焦っていて,大変だなあと思う.
僕は非モテなので,美人の人を見ると,分かり合えない!という感じだし,今でもそういう嫌な見方をするんだけど,
ビジュアルに問題がない人は問題ない人でいろいろ大変なんだなぁというのは,いろいろあったからこその視点である.


結婚式,女性の幸せとよく言うし,参列者としては意識的に新婦を立てるということを考えて参加したつもりだけど,
それとは別に,幸せってのが結婚や出産以外にあっても全然いいと思ってるところがある.
出産に関しては年齢制限が残念ながらあるらしいので,そこは意識しないといけないだろうけれど,
それ以外が目標ならば,もう少し落ち着いてやってもいいんじゃないかなぁと思うようになった.
男性が女性に頼ってる状況を,ヒモっていうのもまた良くないと思うし,
家事や育児を回すのがうまい男の人がそれを担うってスタイルもありだと思うんだけど,
それはまだ世の中的には例外っぽくて悶々としてる.

今回も感じたけど,どうしても仕事の話とか夢の話とかを男の人がしてる中で,
女性が入ってきにくいってのはあるのかもしれないなと思う.
実際に「こういう夢の話をしてるから男だよねぇ」みたいなことを言われた気がする.
僕も「女だから」とか「男だから」みたいなこと,たまに言っちゃってる時もあると思うけど,
(肉体的な面を入れたら何もかもフラットは難しいと思うから)
せめて適切なところで適切な言葉を使いたいなぁと思う.
過度に男らしさとか言うのは,生きにくくしてるよなぁと思う.


3次会では,サークルの人達と話をする.皆,結構残っていてまるで学生のよう*4
あと新郎新婦がやってきたので,新郎の苦労話をいろいろ聞く.
どうしても仕事や専門から視点での質問になってしまって良くないなぁと思うけど,
オフのときまで仕事の話ができるくらいには,仕事が好きになってるってことで許してもらおう*5

新郎新婦の二人に話を聞くと進行,うまくいったように見えて,実はかなり大変だったというのが印象的.
プランナーがついていて,どうしてうまくいかないのかということはすごく疑問だったが,
目標設定の難しさ(こだわればこだわるほどいろいろやることが増える)とか,課題が最初の段階で把握しきれないことが原因っぽい.
二人はのんびりしすぎたからと言ってたけれど,
よく本業を回しながらやりきったよなぁと思った.
新郎新婦二人ともハードな仕事をしていて,
すごく丁寧な人たちだから何とかなってるだろうけれど,
それでもまだまだ新人扱いされてるところはあるだろうしね.

結婚式もしやるなら2回目は?との質問に対して「準備があるならやりたくない」とのことで,
なるほどこれも噂通りである.
ただ,結婚式,可能であればやったほうがいいというのも納得できて,多くの夫婦やカップルが主体的に1年くらいのプロジェクトを回すみたいなことをやらない.
自分たちの成長もあるし,お互いの価値観のすり合わせ,どこまでパートナーや友人,周りの人々に頼れるかみたいなのを測るという意味で,
トイプロブレムとしての結婚式.二人の高価な試金石だなあと後から感じた.
今後は話しあう時間もないままにいろいろなことがすごい勢いで進むのだろうから,相手の出方とかお金に関する感覚とか家族との関わり方みたいなのが発見できて良さそう.通過儀礼だなぁ.


後輩から後で立食パーティーで座ってるのはどうなんですかと突っ込まれて,
飲み過ぎたんですよといいわけしつつも,
学生時代いつも世間知らずの僕にそういう指摘をしてくれていたのは,
新郎新婦の二人だったなとはっと気づく.
そういう立場の人が,うまく結婚してくれて僕は幸せだと感じた.


新婦との関係性について,男性陣はいろいろ知らないのでその話を少しして驚かれるなど.
まぁティーンズなら仕方ないと思わせられるくらいには納得してもらったっぽい.
この日記にももちろん何回も登場しているはずだけど,
意識的に読まないとわからないようになってると思う.
「下心がなかったの?」と言われて,もちろん相手も女性だから逆に失礼だと思い「確率は0じゃなかったですけど」と前置きをおいた上で,
それでも普通に友人として見てましたと話す.
男だらけの環境で,女友達とはこう接すればいいという型を与えてくれたという人でもあるし,
なかなか学部の人には共感してもらえないような話がたくさんできたという点でかなり救われてるところがある.
彼女がいなければ,今につながる交友関係は,立ち振舞不能ということでいくつか消失してたと思うし,
もちろん考え方が違うところはいくつもあって,呆れられたことはたくさんあるけれど,
それでも話を受け入れてくれた心の広さは感謝してもしきれないのだと思う.



お披楽喜.
皆さんはすぐさま別れられない感じだったので,
僕なんかは「まぁまた会えるっしょ」とか言って,さっと離脱.


三条通烏丸通方面まで歩く.
河原町通から歩く三条通,非常に懐かしく,ついつい写真を撮る.
かつて深夜の京都を徘徊したのはいい思い出である.


烏丸通の近くには学生時代にお世話になったバーがあって,
そこら辺に到着するまで全く思い出さなかったのだけれど,少し気になって様子を見に行く.
ただ2時をすぎていたし,次の日も人と会う予定があったので前を通って繁盛していることを確認して今回はホテルへ.
ふらふらしていたら同じホテルに滞在する後輩とすれ違ったので,少しだけ話をする.


こうやって過去の話をベースにいろいろ話をするのもいいけれど,
はやり僕らは未来に生きる必要があると思う.そう,思い出話をするのはまだ早い.
ただ,辛くなってきたら戻るところはいくつか用意しておいたほうがいいのかな,とも思うようになってきた.

シャワーを浴びて就寝.

今回参加して自分の不勉強さも気づけた上に,
いろいろな思いや体験をさせてもらって勉強になったし,
初めて最初から最後まで参加した結婚式が,この二人の式で本当に良かったと思ったけど,
新郎新婦をどちらも知っているからか,男性にもかかわらず新婦友人の気持ちが高かったからか,
祝いたいと思えば思うほど,どういうふうに結婚式のフレームワークで祝えばいいのかさっぱりわからなくなって困ったので,
もう仕事以外で,結婚式には参加しないようにしたほうがいいなぁと思った.
うまく立ち振る舞えなかったり,ヘマをして悲しい思いをさせるくらいなら,
後日個別に祝いたいという気になったのだった.
もちろん参加するだけで祝うことになる,と言ってもらえるのであれば,全然参加するけど,
どうしても自分中心や相手中心に考えてしまうので,
式としての全体を見る,大局的な視点が欠けてたなと思う.
夫婦を祝うという気持ちと,式を見るというのが背反はしないけど,どうもまだまだ遠いっぽい.
しかし,もはや僕の身の回りに結婚式に呼んでくれるだけの人もいない気もするけれどさ.

*1:もちろん規定しておかないと,あまりに自由度が高すぎて差し出しも受け取りも困ってしまう人が出てくるという,最低レベルの指定なのかもしれないけれど,それにしてはあまりにもうるさすぎるというのもある

*2:これについては同僚が,ある文化圏にいるのだからわからないなりに,合わせようとするみたいなのは重要なのでは?みたいなことを言っていて,それはそれでなるほどと思った.オープンなプロトコルを作るだけが重要ではなく,合わせる柔軟性もまた重要だというのは納得できる

*3:公開されてて最高,下手なITエンジニアのプレゼンテーションより良い

*4:そこそこ学生がいるが

*5:かつての先輩から僕は,研究の話はぜんぜんしないよねと言われていたのだった