岸辺のAlbum

teenstの日記

フランツ・カフカ『失踪者』読んだ

この本はもともと『アメリカ』というタイトルだった.
DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDENのアルバムのタイトルになってるので,
いつか読んでみたいと思っていて,今回手にとった.


カフカといえば,中学生か高校生の頃,『変身』を読んで,
なるほどこういうものかと思っていたのを思い出す.
僕は小説の内容忘れやすいけど,この話に関して未だに覚えてるのはすごい.

そういえばカフカの『変身』は,takeda25さんが翻訳されて,Kindleで買える.

変身

変身

詳細については以下.
カフカ「変身」を翻訳して Kindle で売ってみた(全文無料試し読みあり) - アスペ日記



別件だけど最近,takeda25さんが書いた翻訳の記事,読んでいてすごくつらい気持ちになった.
なぜなら,自分の構文解析器がぶっ壊れてることを再確認する出来事がいくつかあったから.
「これ,俺じゃん」みたいな.


英語の翻訳みたいなことを,仕事でも自分のプロジェクトでもしてるけど,全くダメ.全然ダメ.
今までも気づく機会は何回もあったのだけれど,なんとなくもやっとしてたからか,無視してたのがあったのだと思う.というか,「俺には他にやることがあるからね〜」という感じ.
語学以外に費やしたことについては後悔はないのだけれど,基本的なところを無視してたつけが一気にきた感じがある.多分普通なら高校生とか大学生で超えるレベルを今やってる.
あまりにもこれまでがお粗末.良い道具を使ってなかった.


で,センスを磨くならばやはり良い文に当たるしかないし,
自分で口に出してみたり,書いてみるしか今のところ答えが見えない.
ただ,自分は他の人よりも言語運用の能力が低いと思うので,
これが良いのか不安になりながらやってるところがある.
多くの人が難しいことが意外とできちゃうときもたまにあるけど,
それ以上に多くの人が簡単にできることができないので,戦略的になる必要がある.


多くの技術職の人が「英語よりも技術の勉強をしろ」というのも聞く.
そういう人は,学生時代にきちんと勉強してるからある程度は対応できるのだろうし,
説得力のある技術力があるのだろう.
僕は全くダメ.いや,読めと言われれば読める*1が,やっぱり(仕事として使えるレベルかと言われると)ダメ.
あぁ,本当にどうかしている.
これ以上卑下はしたくないので,行動を妨げないモチベーションの下がらないぎりぎりのレベルでポジティブに捉えてるけど,しかし人によっては危機感を持ったほうがいいのではといわれるレベルでもあると思う.しかしそれを言い出したらあらゆることに危機感を持たないと死んでしまう.


語学といえば,そういえば外資系の企業に行った時に,
面接みたいになって面接官の一人が「僕は英語できなかったんだけど,なんとかなりますよ」というと,
隣に座っていた同僚の方で同じく面接官の一人が,その面接官に向かって「確かに君はかなり頑張ったほうだよ」と言っていたのが未だに記憶に残っている.



話を戻す.
カフカの『変身』といえばこれが最高って言っちゃうあたり,知性が低い気がする.
カフカ「変身」をネット通販風に描く - デイリーポータルZ:@nifty
DPZの記事の中で一番好きかもしれない.


しかしこの訳がそういう書き方をしているからなのか,ソース言語にそういう表現があって原文でそういう書き方がされてるのかしらないけど,
『失踪者』では,主人公の思考を丸括弧で記述していて,
それがtakeda25さんの日記での書き方に似ていて,
すごく親近感を覚えてしまったのだった.


これで残るは浅田彰の『構造と力』だけとなる.
浅田彰か〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜.


失踪者 (カフカ小説全集)

失踪者 (カフカ小説全集)

*1:自称,英語できない方々への配慮