岸辺のAlbum

teenstの日記

『Fuzoku実践入門』読んだ

「Fuzokuってなんやねん」という話であるが,
風俗のことであり,つまり性風俗のこと.

この本の表紙やタイトルの面白さを事情を知らない人のために書くと,
技術評論社という出版社が,WEB+DB PRESS plusというシリーズで技術書を出版していて,
「○○を支える技術」とか「○○実践入門」というタイトルが多い.
このシリーズ,僕の手元には9冊ほどあったので,
ITエンジニアにとっては,結構認知度が高いのではと思われる*1
そのパロディとして,Kindle電子書籍として出版されたもよう.
また○○には開発ツールの名前が入ることが多くて,
JUnit”とか”GitHub"とかというふうに,ラテン文字アルファベットが入るので,
Fuzokuにしたのではと予想したが,
インタビューを読んだところ,そうではなかったみたい.
【KDP最前線】風俗サービスをテクニカルに解説した話題の1冊「Fuzoku実践入門」を執筆した村雨 秋乃さんにインタビュー



この本,出落ちかと思ったら,意外としっかりしていてびっくりした.
こういう話題に抵抗がない技術者は読んだら楽しいと思う.
メリットとしては,

  • 知らない分野を知れる
  • 意外と法律知識が身につく
  • 知らない話題を知ることについてのパターンをゲット
  • 行きたいけど行けてない人にとってはお守り的な嬉しさがあると思う

デメリット

  • 見つかってはいけない人に見つかって家庭の危機を迎える
  • 利用しない人にとって,知識そのものは無益になる
  • (当然)知ってる人には常識レベル


法律についてはなんとなく知ってたことをまとめるという点で便利.


技術書というか入門書は,俯瞰するために読む事が多い.
次の一手を知るために,動き出すために読む.
つべこべ言わずにまずは行けとかあるけど,知識に偏りが生まれるという問題がある.
性風俗店の利用者、ソープとデリヘルのサービスの違いは知ってることが多いけど,
法律の上でどう違うかはとかは知らないことが多い.

俺は利用したくないので、利用せずに知りたい.
それは困難が伴うけど、入門書があるお陰で,ある程度体系的に学べた.

これは実践が必要となる分野を,どうやって知るかということのアプローチ方法だと思っている.
しかも,題材がわかりやすい上に,男同士の会話について行けるという点で有益.(有益か?)


しかし,風営法にまつわるお店を経営する経営者はこれでは全くダメなので,安心してはいけない.
普通に考えると法律周りは行政書士に頼むのが早いと思う.
この本は利用者の視点であるということを抑えておかないといけない.
しかし,お店をする場合,適切なメンターがいると思うし,いきなり経営する場合ってのは多分ないはずなので,
問題無いといえばそうかも.


具体的な話として面白かった点は,
ソープランドについてで,
法律のお陰で新規出店ができないのだけれど,
減少がほとんどないというのも異常だと思った.


特に,サービスを提供する業界にいるのであればサービスがどういうふうに見られてるかとか、
国家がそれに対してどのように規制を加えているかとか,
国によっての倫理観がすかさずきいてくることがわかって便利.


インターネットよりも歴史のある快楽装置がどういう仕組みで続いてるの知るのは有益.
次はギャンブルについて知りたい.

*1:しかもほとんどの書籍が外れがない