膿を出す
「膿を出す」という言葉は,振る舞いや様子があまり良くない組織を改善するときに使われる.
知ってるケースだと,問題を洗いざらい出して,
それらを解消すること,例えば問題がある人間から仕事を奪うことだったり,コストの温床になっていることをやめさせることだったり.
そうそう組織ってのはドラスティックに変わることはないと思っていて,
今までの文化を引き継いだりすることが多いのではないかなと思う.
膿を出す.
長らく副鼻腔炎が疑われた僕からすると,
そもそも膿は出すことだけでは,まだ足りないと思うことがある.
副鼻腔炎の場合,つまり体内に化膿してしまったところがある場合,
基本的戦略としては,
自力で出すことが難しいので,
強制的に吸いだすことに加えて,洗浄,そして薬をつける.
家に帰ったらどうせすぐたまってしまうので,
内服薬として,
膿を出しやすくする薬を飲んだり,
炎症を抑える薬を飲んだり,
菌を殺す薬を飲んだりする.
体質改善として,漢方が効く場合もある.
そして,外用薬としては炎症に対して薬をつけることもある.
最悪の場合は,手術をして炎症を切除することなどもあるみたい.
以上のことをしないと膿はまたたまるし,
以上のことをしても膿がたまる場合もある.
プロジェクトの失敗についての本は読んだことがないので,今後の課題としたいのだけれど,
時限制のプロジェクトに対しては,結構「アレはひどかったね」という人が多い気がしている(今の所属とは関係ないが).
思うに,一度区切りをつけること,その区切りに向かって盛大に失敗することで,
膿がたまらず気持よく区切りをつけることができるのだろうなと思う.
多くの組織は長期的な観点から見れば時限制なのだけれど*1,
それでも今のところは時限制ではないという認識というか甘えがあって,
そういう組織に所属するからこそ,焦りみたいなのがないのかもしれないと思うことがある.
話は飛ぶけど,
「いろんな人達が,落ち着いていろいろできるって結構恵まれてることだよ」と言われることがあって,
確かに僕の価値観とも近いし,だからこそ今の所属にいると思ってるけど,
それでも危機感が希薄なことに対しての危機感もある.
そう,当事者意識みたいなものに近いのかもしれない.
これは自分の課題なのだけれどね.
閑話休題.
いろいろな組織に所属して,いいところも悪いところもみたし体験したけれど,
楽に否定できるのは自分の当時の振る舞いくらいだったり,「あの頃はまだ若かったから」というような,
今の状態に遷移する前に対しての否定だったりすることがあるなぁと思う.
楽なところにのほほんとしてるだけの人生では,
こういうことを考えることはしなかったろうなと思うので,ありがたいことだなと思う.
*1:今の部署が同じメンツ,同じ名前で100年後もあるとは思わない