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岸辺のAlbum

teenstの日記

不遜な奴ら

@teenstは親身になって相談に乗った女性たちが、その相談を受けてほかの男とうまくやっていくのを指して、「俺は養殖業者じゃないんや」って言っていたのがおもしろかった。

面接と駅と国道一号線 - 骨で聴く.com

コンテキストを無視すると,不遜だと思われるこの発言.
僕は普段から不遜なのだけれど,これについてはまるで「ワシが育てた」みたいな感じ.
少しだけ僕の意図してるところと違うから,書きたいことを書いとく.



年上の独身男性が「結婚して所帯を持つなんてのは,甘い」なんてことを言いながら呑んでいる場面にい合わせて,
当たり障りのない返答しかできなかったことを思い出していた.
実は僕はこの立場には今のところ結構遠いところにいると思ってる.別に甘いなんて思ってない.


今のところ僕の友人たちが結婚する気配はなく,
また彼らとは結婚しようがしまいが関係ない性質のコミュニケーションを取っているから,
たいして影響はないだろう.*1
むしろ,情報系男子は恋愛をして知見をためてシェアするんだということをよく言っていた.


むしろ近いのは独身女性なのだろうかと失礼ながら思う.
以前挙げたような本を読みすぎて勘違いをはじめてしまったのだろう.

仕事で名をあげるにはなかなか厳しいとも思いながらも,名を挙げることに憧れるところもあり,
かといって実際にそこに対して最適化しているかというとそうでもないという.
「結婚せずに私は働くわ」と宣言するには自分が弱いような気がしていて,
かといって名乗りをあげないと職場では殺されてしまうので.複雑な気持ち.

仕事について書くと,
もともとスペシャリストになるだけのなにもあったものではないという自覚はあるけど,
かといってジェネラリストになれるほどのスキルも体力もなさそうだなと思うことがある.
かといって「会社はだるいから」とさじを投げたいわけでもなく.
「1年程度でそういうことを言うのは......」と思いつつも,
まともに働けると偉い人が見積もった期間の1/35が過ぎたわけで,
そう,普段の仕事で眺めているデータのことを考えると1/35は異常に大きい数字に思える.


自分のストレス解消法が,かなり前から女性に近いことは気づいていて,
そのことを女性に相談したことはある.
僕は異性愛者だし,女装趣味もないのだけれど,
社会的な振る舞いがそちらに近く,感化されやすいみたいなのがあるのだろうか.


幸いにして,結婚についての焦りもなければ,
意識しておくべき家族は絞りたいので,親や家のことを予め準備はしておこうと意識が向いている.
不動産が〜という話は今のところ冗談の粋を出ないけれど,
一人で部屋に住み続ける日々が続く可能性はゼロじゃないよなと思わされるくらいには,
影響を受けている気もする.


恋人ができてから人付き合いが悪くなるなんてことは,
この歳になればそうそうあるわけもなくて,
周囲のそういう人たちの生活はブレるものではないけれど,
それでも次のステージ,
つまり結婚した二人には秘密なんてないものだって仮定をおけちゃうくらいには,
体験を共有しているみたいだし,
そこでは僕がのんきに「女子会〜」と言って切り込めない気さえする(いや,切り込むんだけど).



独身女性が既婚女性に対して思うネガティブな感情があるかどうかは知らないけれど,
もしあるとして,そこから社会的なものだけを取り出してみたのが今の気持ちだろうか.
日々は充実してるし,楽しいこともたくさんある.
居心地が悪いわけじゃないけれど,ちょっとした喪失感がある.
そして彼らは現実的に将来を見据えている気もする.


「俺は養殖業者じゃないんや」と言ったのその場のノリみたいなもの,
相談されることも苦痛ではない.
最近でこそ人の話を聞くということが多くなったけれど,
実際は学生時代からずっと僕の女々しい振る舞いに付き合ってくれ,
時には叱責してくれた女友達らの姿が僕の視点の一つになってる気もする.
そういうことを経て似ていると思い込んでしまったのだろう.

そして,同一視していたものが実は全然違ったということに対する絶望感なんだろうか.
男女問わず共有していた話が進展して,
いつの間にか付き合っていた状態なんてのはたくさんあって,
それについては僕の性格もあるし,「よくあること」と割り切れる様になった途端に,
周囲は次のステージに足をかけ始めていて,喪失感がある.
お前らは過ぎ去った存在と見切っていくかもしれんが,
俺のかけた時間は!一体!という気持ちが「俺は養殖業者じゃないんや」という言葉に現れたのだろうな.やっぱり不遜だった.


そうは言いつつも,今のところ特に焦っているわけでもないし,
人の体験と選択・判断基準の話を聞いて,
適度に親しい人にべらべら話すだけでそこそこ回復するので,
今のところはギブアンドテイクだったりするのだろう.
この先そういうワクワク感が周囲が身を固めることによってどんどんなくなっていって,
しかもどうも一人では体験できないステージがある気がして,
そこに昇れることが羨ましいと思っているのだろうか.
今の自分と同じ選択をしなかった人たちとの別れが惜しいのだろうな.
せめて違う立場にいるからこそ聞きたい,
でも「わかってくれないだろう」と思って話してくれないのが悲しい.


だからこそ彼女は結婚しても一緒に駅を眺めに行ってほしいと思うし,
そういうことをたまにいうのだけれど,どうなるんだろうね.

*1:実は「相手がいるのに僕なんかに付きあわせて申し訳ない」と思うことは結構あるのだけれど,それでも来てくれるのだからと思いを巡らす