岸辺のAlbum

teenstの日記

それ,ネットにあるからしなくてもよいのでは

写真を撮っていた時によく思っていたのは,
「それ,君じゃなくてもできるやん」ということがある.
つまり似たような構図やフォーマットならば,世の中の誰かが必ず撮っているということ.
特に鉄道写真や風景,自然写真はそういうふうにみていたところもある.


情報として画像ならば,何もわざわざ出向いていく必要はなくて,
今だったらGoogleストリートビューがあり,ジオタグを付けられた画像が大量にWebにある.


対して,ホンマタカシの本に,有名な写真家と同じ場所同じ構図で素人が写真を撮っても,
同じようにはならない.同じものは2つ作れないという話があった気がする.
確かに載せられていた2つの写真は全く違うものだった.
その人の良さは,その人にしか出せないということもあるのだろうかとも思う.
個人としての何か,作家性,みたいなものは,もっとハイコンテキストなものだろうか.
同じ書き言葉でも個性・性格が出るという話につながるかもしれない.


普段から訓練していないと,いざというときに撮れないということがあるので,
「それ,ネットにあるからしなくてもいいじゃん」ということは強くは主張しない.
屍の上を越えていくということだろうか.もしかしたら教育コストと言い換えてもいいかもしれない.
実際,鍛錬した人の風景の写真は,それは僕には絶対に撮れない域だと思ったことがあって,
見た瞬間にハッとするような感覚は,残念ながらインターネットの世界ではお目にかかってない.



ちなみに「同時代性」という言葉,よく思い返してるけど,
これが何なのかはまだまだよくわかってない.