岸辺のAlbum

teenstの日記

この駄目学生がすごい2013

怠惰な学生という話,僕がまさしくそうなのだけれど,
これは働き蟻の法則だとも体感している.

前の所属では,研究室に来てYoutubeだけを見るだけの人がいたけど,
今は僕がそういう感じになってる.*1
まさか自分がそうなるとは思えなかったし,
でも,なるほど今では前の所属の彼らの気持ちがわかる.


自分ができないやつだというラベルを自分や他者に付与されてしまうと,
途端に駄目になるのだと思う.
自虐芸も問題だった.あれはやめたほうがよかった.


こういうのを排除する方法は2つ知ってて,
1つはチームを細かくすることである.
大きい所属の一人,となると
どうしても注意が散漫し,雑な仕事しかしなく人が発生するというのがある.
4人のグループの一人となると,それは問題がなくなる.


あとは特別意識を持つことである.
前の大学では僕はできる学生で教員にけっこう甘えてきたところがある.
できるといっても計算機のことがちょっとばかりわかってるくらいだったので,
そういう風になった.
でも,今の環境ではそんなの知ってて当たり前だし,むしろ専門の知識がない方がしんどい.


特別意識といえば『ピープルウエア』という本に黒装束チームの話があってすごく好きだ.
これは,黒装束を身につけているハッカー集団の話で,
特別な役割を与えられて,自分たちができるやつだと内側からも外側からも認められると,
いい仕事をするという話だったと思う.
特別意識を持つと,どんどんできる.
うちの研究室,そういうところがあって,
他の研究室のマスターの学生がうちの研究室にくると,
ハードワークすぎて多分1ヶ月耐えられないと思う.
それを支えてるのは,NAIST特異点という自負だと思う*2

でも,僕はそのなかで「落ちこぼれ」というラベルを自分でふったことで,
駄目な感じになったと思う.


小出氏 そうです。ちょっと乱暴な意見ですが、いまの教育は、目的が4つに分かれてしまっているような気がします。
1番目は、全体を見渡して何とかするエリート。
2番目は、 そのスペシャリストのエリート。
3番目には、 その1番目と2番目のエリートに従って、とにかく指示どおり動く人々。
最後の4番目というのは、これはバッファー(緩衝剤)みたいなもので、あまり何もしなくていいけれど、 人手が足らなくなったら働く人々。
奈良先端大は、そのスペシャリストのエリートがたくさん生まれる大学です。
だから、この中にいると、先行きもけっこう安心で安定型になるでしょう。
そうすると、非常に嫌な言葉ですけれど、勝ち組が1番目と2番目で、3番目、 4番目が実は圧倒的多数なのだけれど、負け組になっていく。
そういうかたちが教育システムになってしまっているような気がします。
奈良先端大は、ほとんどが、スペシャリストのエリートになります。
個人としては安定した未来をエンジョイできるかもしれない。
だけど、それだけでいいはずはない。
世の中がどうなるか、目を向ける姿勢が技術者、スペシャリストとしての基本として重要だろうと思います。
明治のころのエリート意識は、けっこう自分がやらねば世の中は駄目になるという、坂本龍馬的エリート意識があったでしょう。
ところがある時期から、「われわれは他と違う」と、まさに選民の形でのエリート意識になった。
それでは自分たちの足元が崩れてくるのではないかということです。
この大学に期待したいのは、スペシャリストのエリートとは、いかにあるべきかということをどこまでみんなが分かって巣立っていくのかということです。

広報誌 せんたん Vol.20 2011年9月号 pp2-3

就職活動してたときも思ったけど,
中年から高齢の人,幕末とか塩野七生とか歴史が好きな人が多い気がするけど,
あれはなんなんだろう.


それはともかく,上記の話,おっさんの説教臭さを除けば,まぁなるほどという感じがする.
思想では飯は食えないけど,思想がないものは辛いという感じがある.

*1:Youtubeはみてないけど

*2:これはうちの大学だったらどこの研究室でもそういう感じだと思う