岸辺のAlbum

teenstの日記

Markdownは10年選手

とある人がMarkdownが10年持つかどうかみたいな話を書かれていたと思うのだけれど,
Wikipediaに書かれていることが正しければ,そしてその引用元の記事のタイムスタンプが正しければ,
10年以上経ってることになる.

Markdown - Wikipedia, the free encyclopedia

多分彼のの言いたいことは,それが10年持つか否かそういうことじゃなくて,
(彼の経験からくる知見だと思うけれど)使われる技術は,どんどん流れていくということなんだと思う.



昔の人はXMLに期待してたけれど,僕ら世代はそこまでXMLを使わなくて済んでるように*1という調子で,
「○○を使わなくて許されるのは,2014年までだよね」と言われて,
今年もいろんな技術が世に出て,消えていくのだろうなと思う.

反面,自分が今まで使ったことのないものを試して動かしてみるワクワク感や気持ちよさは,
インパクトがあるし,新しいものが出たら使ってみるみたいな機動性の高さとか,
そういうまだまだ世に使われていない技術を人に伝えていくのは,
勢いがあるうちしかできないよなと思う.
そういう人がマジョリティな環境も素敵だけど,そういうところはどうも稀らしいし.


自分や周りが必要なときにうまく選定できる能力や,使ってもらうために人に伝える能力というのは,
それだけで価値になるなと思う.

ただこの辺の良いツールを選ぶ嗅覚は,もともとのセンスだったり,
バリバリ使う現場にいないと気づけなかったり,
繰り返さないと身につかないものなのかなぁと思ってたりする.
一番いいのは,誰もが認める最高のツールが世に出ることなんだけど,
今の僕では,最高の言語や最高の開発環境など振り返ってみても,
思いつかないくらいには無学なので,誰か教えてほしいくらいで.


話を戻して.
Markdownの良い所は,
記法が未だに参照可能であることと,
広くパーサーの実装が用意されてることだと思っていて,
もちろんMarkdownで不十分な場面もたくさんあるのだけれど,
単なるドキュメントのレイヤーまで,
リファレンスを用意せずとも,書けるというところに良さがあると感じている.
僕は未だに「はてな記法*2が覚えられないのだけれど,
Markdownはいろんな人がいろんな言葉で解説してくれているので,
学習が容易だったというのもあるんだと思う.

加えて参照可能の良さは,
参照できるのでいい感じで拡張ができるという点も良さだと思う.
拡張し過ぎると後方互換の問題が発生するというところでもどかしさがあるんだけれど,
全く参照できる情報がないので「よっしゃ,ゼロから作りまひょ」となりにくいところに良さがある.

一度普及すれば幸か不幸か,この時代はこの記法で書かれたというところで,
後から参照するときもあたりが付けられるし,
実装が公開されているので,何とかなるという安心感もあるんだと思う.


これが人間気まぐれ独自記法や人間だけがパース可能な状態だと,もう目も当てられないという感じで,
一個一個手作業でコンバートしてはパースエラーを起こし,
チェックしては......ということを繰り返さないといけない.


Markdownについては,
そもそものSyntaxが雑で,実装もバラバラという話もよく耳にするので,
完璧じゃないというのはあるんだけれど,
多くの人が使える・使ってる状態であるということで,
多くの人がいろいろ残してくれるという感じで,悪くないんじゃないかなと思ってる.



いろいろなモノのライフサイクルに思いを馳せることが増えたけれど,
10年も大した手入れをせずに,本当によく持ってるなぁと思う.

*1:なぜ僕は会社でXMLのconfigファイルを触っているのでしょう......(いや,趣味でそういうツールを使ってるからなんだけど)

*2:そういえばこの「はてな記法」も10年以上使われていますね