岸辺のAlbum

teenstの日記

通学中にゴミ拾いをする話

僕が通う大学は,電車の駅から少し遠くて,ちょっとした山の上にある.
多くの人達は,バスか自転車,あるいはバイクなどを使って登校するのだけれども,徒歩で来ることが出来る人達は山登りよろしく毎日週5日上り下りを繰り返す.

僕は普段歩いて大学には通わないのだけれども,今日は荷物が多く,バスを使う気持ちにもなれなかったため,徒歩で大学に向かった.
講義はすでに終わっており,中途半端な時間に通学なんてするものだから,ゆったりと大学に通うことができる.
基本的には他の人達を観察しながら大学に向かうことが多いのだが,今日はいつも以上に不安定な気持ちが心のなかを蔓延していたため,下を見ながら登校した.


入学当初から気になっていたのだが,大学の周りはゴミが一定量存在する.「汚い!」と思うほどではないので,ある日あるとき,どこかの誰かが定期的に清掃活動を行っているのであろうが,気をつけて歩くとやはり気になる.

今日はゴミを拾いたい気分だったので,ゴミを拾いながら登校することにした.


主な方法は次のとおり

  • ビニール袋を調達する
  • 不浄の手を決める
  • 目についたゴミをビニール袋に突っ込む
  • 学内に設置してあるゴミ箱に分別してゴミをぶち込む
  • 手を洗う

基本的にゴミの種類が多いため,すべてのゴミを拾っていると日が暮れる.
僕はボランティアでゴミ拾いをしているわけでもないし,そこまで意識も高くない.また人数も多いわけではない.つまるところ,ゲリラゴミ拾いだ.
ある程度ルールを決めてゴミを拾うだけでもゴミ袋は満杯になる.


軍手などを装備して,計画的に行うのもひとつの手だが,そこまでがっちりと頑張る必要はないと思うし,どちらかの手を不浄の手とすることで,ガンガン拾える気がする.手が汚くなったら洗えばいいし,拾いたくないゴミは拾わなければいいだけの話である.


ゴミを拾ったところで気分も良くならないし,周りからは変な目で見られる可能性が高い.ボランティアサークルとかなら腕章などを付けて組織的にやるのだろうが,僕は孤独だ.大学生のような格好をせずに,浮浪者のような格好をキメて,ゴミを拾うことから自分とゴミとの対話は始まる.

思えば小学生の頃から,ゴミ拾いを行わされてきたのだが,自ら自主的にゴミを拾ったことは今回が初めてのような気がする.周囲の人間は,気持ちよくなるだとか,すがすがしい気持ちになるとか言いながらゴミを拾っていたが,僕は特にそんな気持ちは生まれなかった.ただ自主的にやっているが,自分のために行っているのも事実.どのように自分の為になるのかはよくわからないが,とりあえず気持ちは落ち着く気がした.

次回も同じようなきもちになったら ゴミを拾いながら登校することにしようと思う.ただし精神的に暇なときに限るが.