岸辺のAlbum

teenstの日記

町のおっちゃんに伝える「伝わる技術」

僕の住んでるところには,管理人のおっちゃんみたいなのがいて,
いつも助けてもらっている.

いくつか生活する上で,おっちゃんからアナウンスがあるのだけれど,
それがうまく住民にうまく伝わっていないことや,
齟齬が起きてディスコミュニケーションが起きていることを気にしていた.

今回もおっちゃんからある告知があって,それは掲示物で伝えるということだったのだけれど,
事実は書かれているものの,主語が抜けていたり,冗長な書き方がされており,
僕は数分かけないと理解できなかったし,今もいくつかは理解できていない.

こういうことはずっと続いていて,どうにかならないかなと思ったのだけれど,
あることがきっかけでおっちゃんと話すことができた.


文章の書き方について,いくつか会社や学校で学んだことを伝えてみたら,えらく喜ばれた.
おっちゃんは実際に話してみると,今の僕の周囲にいるようなバリバリ鍛えられた人ではなく,
かつての僕が触れ合ってきたような人という印象を受けたので,
どのように伝えれば気持ちよくやってくれるかなということを意識した.

例えば僕が作文に関する本をおっちゃんに渡しても,読んでくれない可能性はあるけれど,
「これだけ守ってくれ」と最小限を伝えることで改善するかもしれない.

人に指導することが一番の上達方法だというけれど,文章を書くことでは,
会社の中では僕が一番の下手くそなので,こういう場が実践になるのだろう.


その数時間後,訂正された掲示物をみた.
「ヘッドラインと結論を先に書いてくれ」と一言伝えるだけで,かなり改善したと思った(主観的).
お陰で僕らが一人ひとり告知文の前で悩まなくても済むのだ.
僕にされた文章の書き方の指導を反映したものであり,
自分自身のこれからのメールやプレスリリースの書き方や論文の要約にも繋がるだろう.



今回は,

  • 文章で伝える
  • 口頭で伝える

ということを行った.
相手と話してみた結果を踏まえた,「口頭の伝達」が効いた気がしたけれど,
文章で参照可能性を担保したことも重要だと思う.



実はこんなことをしなくても,個人的には何の変化もないのだけれど,
「後々自分が困るかもしれない」と思うとやっておいたほうがいいことだという発想になっている.
自分には関係ないと切るのではなく,自分も同じ立場なのだよと
せっかく学んだことを,学んでいない人にも伝える技術が求められているような気がする.

思想を書くと,
僕は「1%の人が世界を変える」みたいな世界観はあまり興味がなくて,
8割の人が困ってることをDIYで解決するみたいな世界観のほうがいい.
今まではそんな感じで結構悶々としてたところもあったんだけれど,
加えて,今の僕にできるのはそれに周囲の人にいろんなことを伝えることなんだろう.
俺と関わってる人が,いい感じになっていけば最高の世界だと思う.

もちろん,1回目で何もかも変えられるなら,こんなことにはなっていないはずなので,
全く改善されなくても気にする必要はなくて.
ただ,意識してもらうことを継続すればきっとうまくいくようになると信じたいわけ.